みなそこすなどけい2

水底砂時計ni

kindle paperwhiteを買いました

 じぶんへの誕生日プレゼントにKindle Paperwhite 32GB マンガモデル(キャンペーン情報なし、ブラック)を買いました。

 

○選んだ理由

 タブレットとも迷ったのだけど、webブラウザとかSNSとかついてるとけっきょくそっちをだらだら見ちゃって読書ができないだろうことが想像できたので、機能が読書と本のお買い物だけのKindleに。

 目に優しいのが良いなーと思ってeinkなPaperwhiteに。

 漫画の読み心地には不安があったものの(画面ちっちゃいし)、容量があったほうが良いよね、と思ってマンガモデル32GBに。キャンペーン情報はめんどくさいのでなしに。

 

○良いところ

 まず軽くて薄い! 今のところおうちの中でしか使ってなくて、というかお布団での使用が9割。お布団で紙の本を読むときはうつぶせ or 左右どちらかに向いて寝転がるわけですが、うつぶせは長く続けづらいし、左右どちらかに向く場合もページが重力の影響を受けて垂れてくるので、大きい本とか文庫でも厚い本とかはけっこう難儀します。

 でもkindleは横向いて寝そべっていても、さらには仰向けで読んでも重力の影響を受けにくい。頻繁に体勢を変えることができるのでお布団での読書の継続時間と集中力がアップ! やったね!

 

 文字の本はちょう読みやすいです。大きさとか行間とかを好みに設定できるし。あと横向き表示にすると1行あたりの文字数が少なくなるので、縦方向の目線移動が少なくなって読みやすい! 2段組の単行本の1段ぶんが右から左にざーっと続いていく感じ。

 

○漫画について

 漫画を読むにあたっていちばん心配していたのが画面の小ささでした。やっぱり漫画は見開きで読みたいなあというのがあって。

 紙の本や液晶画面で表示するのに比べて鮮明度は落ちるというか、ちょっと全体的にぼやっとした感はあります。慣れれば気にならないけど、好きな作家の本で手許に置いてぞんぶんに愛でたいものはこれからも紙で買うよなーというのが正直なところです。

 見開きにするとやっぱりちいさくて、文字が多い漫画(ハンターハンターとか)だと見開きで文字も読むのは諦めなきゃだめなレベル。文字が少なくて行間や余白を読ませる漫画は見開きでも苦にならないけど(青い花とか)、でもそういう漫画ほど紙で読みたいよねというジレンマがあったりします。

 なので落としどころとしては「とりあえず縦向き・単ページで読んで、内容が頭に入ったら見開きでながめる」とかかなあと思っています。ただし、画面の向きを切り替えるには「メニューを表示させる→文字設定のアイコンをタップ→画面の向きをタップ」で3アクション必要なので、頻繁に切り替えるのには向かない。

 結論としては、見開き表示にこだわらないのであればぜんぜん快適に読める、でも「マンガモデル」と名乗るのはちょっとちがうのでは、みたいな感じです。

(漫画って見開きで読むことにより、すこし先の未来を視界の端に捉えながら、文字情報を追っていくみたいなことができて、すごいメディアだなあとあらためておもいました)

 とはいえ紙の漫画、とくに続きものは買うと物理的にどんどん増えるので、場所を取らないのがめちゃうれしくはあります。

 それにpaperwhiteで読まなくても、買った本はKindle for macでも読めますしね。

 あと今や見つけづらいすこし前の作品が電子であるのもやっぱり良いです。『女の子の食卓』は文庫のベスト版持ってるけど揃えたい、でも紙では見つからない……だったので電子で揃えます。わーい。

 

○使いにくいところ

・ストアから本を買うとamazonポイントを勝手に使われる、たぶん解除できない

・ライブラリで本が探しにくい。新しい本を買った時点でコレクションごとに振り分けるのが賢明っぽい。

・漫画とかで期間限定無料、みたいな本、期間がすぎると読めなくなるのですが、サンプルではなくあくまで「購入した本」扱いになるっぽくて、端末からの操作ではクラウドから削除できない。

・ストアにカート機能がないので1冊ずつ買って1冊ずつ購入しましたメールが来てうっとうしい。

 

○でもお高いんでしょう?

 prime会員になると4000円引きで買えて、primeの年会費は4000円弱なので1年目はそれだけで元が取れてしまう! やったね!(まんまと策にはまってる気もする)

 さらに父の日セールのときに買ったので7000円引きで買えました。

 それでも1万円超えるし、高いっちゃやっぱ高いのですが、でもコンテンツとしては青空文庫も読める、青空文庫が読めるので、「うすい、かるい、めにやさしい! 高機能青空文庫リーダー」として使ってるだけでぜんぜん元が取れるなあという個人の感想です。

 青空文庫スマホでも読めるけど、でもiPhoneで読んでたときにはちまちまとしか進まなかった与謝野晶子源氏物語を寝る前とか寝起きとかに読んでるんですけど、これがまあ捗るはかどる。 

 ぜんたいてきにはめっちゃ買いだとおもいます。そして光源氏は悔い改めろ。

人質だったのは誰か  ――アニメ「STEINS;GATE」感想メモ

 シュタインズゲート(アニメ)を一気にみてしまったので、考えたこととかをすこしメモしておきます。

 

 ・まゆしぃは自身のことを岡部の人質だと言う。それは正しくて、けれど逆はもっと正しい。岡部こそがまゆりの人質だった。

 

 ネタバレも含むので〈続きを読む〉からどうぞ。

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2017.04.23

 ファミレスで和食を食べるのがけっこう好きで、なぜかというと選択肢の多さを有効活用している気になれるから、あとなんとか御膳とかちょっとリッチな気持ちになるからだと思う。だけど今日はハンバーグの気持ちだったのでハンバーグを食べた。セットのスープとサービスの自分でとってくる中華スープとでスープがかぶってしまった。どちらもちょっとしょっぱかったけれど、人心地を摂取している味がした。日曜日だったのでお客さんはおおむね家族できている人たちだった。しきりをはさんで右側の席も三世代の親子連れだった。スープを飲み終わるころに通路をはさんで隣の席に大学生くらいの男の子がきて、料理の本を広いテーブルに何冊も置き、読みはじめた。こんど金曜日とかにドリンクバーと甘いものを食べに来ようと思った。

 来るときにみた空はうすい橙色と濃くなっていく藍色のグラデーションで、飛行機がほそくて濃い赤のラインを2本曳いて左へ滑っていった。声から鳥の姿をさがして電線にとまっているつばめをみつけた。いまは夜。まえはあんなに夜と親しかったのに夜に歩いたり自転車を漕いだりめっきりしなくなってしまった。星もしばらくちゃんとみていなかった。いちばん忘れてしまっている夜は夜のにおいで、夜がにおいを持っていたことをせめて覚えていたい。ぜんぶが旅ならばすぐにも夜を思い出せるのに、でも旅には帰る場所が必要で、帰る場所をいじするにはお金がいる。

 スーパーでヨーグルトとグラノーラとお茶の葉っぱを買い、クリーニング屋さんでスーツの上下を受け取って、歩いて、家に着いた。ファミレスの窓には車のライトが流れ、いつもの道とは違ってみえ、遠い旅先にいるみたいだったな――ということをこたつでこれを書きながら思った。さっきあの場ですぐにそう思ったことに、言葉で、してしまう。このダサい生活をファミレスで頼むたとえばおろしとんかつ御膳なのだと言い張りたい。アイロンがけだけはかろうじて終えて4月のこの週末はこれきり。おやすみなさい。