みなそこすなどけい2

水底砂時計ni

『少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録』感想メモ

 劇場版『少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録』をみたときの感想メモが発掘されたので置いておきます。メモなのでこのあとちゃんと文章にしようと考えていた気がするのですが、DVD借りてきて観てからもう一年くらい経ってしまったのと、(あ、思ったよりいいこと言ってるのでは?)という気持ちになったので。

 いちおうネタバレ回避で〈続きを読む〉に収納しておきます。

 

 ・夜の薔薇園のシーンでアンシーはウテナを選んだ。薔薇の花嫁として選ばれたからではなく、ウテナとなら世界を革命できると信じて

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Sweet Blue Flowers(短歌7首)

Sweet Blue Flowers 

 

あの坂をおりたなら海 いつか君が花降らすように泣いていた海

あくまでも大人は遠く甃はだしのゆびで撫でているだけ  *ルビ:甃=いしだたみ

嵐の丘に音を失くしていつだって春の気配のなか生きてきた

愛よりもおろかな深い井戸を汲み羽根生やすことないままゆける

あしたなにを追いかけようか(糸電話・葉擦れ)さよならなつかしい髪

あきらかにおかしくたっていいの。風にはなつふみ、散らすながい恋文

青は夏 奥底に咲く一輪は花束にいつかなるよ 変われる

 

   柳川麻衣さんにお誘いいただいた短歌中心百合アンソロジー『きみとダンスを 百合詞華集』に寄せた連作7首です。紙版は2015年の春に出て、いまは電子版が! 買えます! のでご興味のあるかたはぜひ↓から。宝物のような本です。

bltanka.booth.pm 

 もともとは志村貴子青い花』が完結したときに、わーっとなって5首作って、それに加筆修正したものです。そのときの記事は↓。

 7首ぜんぶ折句で「あ/お/い/は/な」、4首目と6首目にはメインの4人の名前が詠みこんである、というしかけになっています。井汲さんだけ名字なのだけど、井汲さんが井汲さんていう名字なのめちゃ好きなのでゆるしてください。

minasokosunadokei.hatenablog.com

顔に帯状疱疹が出て死線をさまよった日記

 備忘録てきにというかみんなもこんなつらい目にあったら帯状疱疹ていうのがあることを覚えておいてね的な日記です。

 

 3連休まえの金曜日、朝起きた瞬間になにやら耳が痛い。3分ごとくらいにズキッとピリッとキリキリを足したみたいな痛みが耳たぶに走る。その日は市販の頭痛薬をお昼ごはんのあとに飲んで、まあごまかしながら定時までお仕事をする。

 翌土曜日。まだ痛い。痛み止めは継続して飲む。やっぱり痛い。耳っていうか頭が痛い? 僕は寝相が悪くて、お布団から上部脱出を図る傾向にあり、その朝も枕が布団からはみ出て床の上だったので、ひょっとして寝てる間に床(板の間)に頭をぶつけたのでは?? と疑う。髪の下の地肌を見るとちょっと赤くなってるし、床にもうっすらと細く血らしきものがついている、気がする。午後から隣の県の実家に電車で移動。晩ごはん食べてるときも痛いので家族にも心配され、救急窓口みたいなとこに電話するけど、「頭を打って吐き気や手足のしびれがないのなら大事ではない」とのことでとりあえず痛み止めを飲んで寝る。寝つけないほど痛い。

 日曜日。市民病院の急患センターに行く。頭をぶったと思いこんでいるので外科で受付をする。先生はろくに見もせず痛み止め出しとくからと言って痛み止めを処方する。このとき関係ないかもしれんしと思っていた顔がちょっとぴりっとする、ていうのを言えばよかったのかもしれない。その日はとりあえず痛み止めでごまかせる程度になったので家に帰って本を読んだり夕方に寝たりお布団でアニメを見たりとかする。ニコニコ動画おお振りの配信が無料になっていたので見始めたら有料部分も見たくなったのでdアニメストアで続きを最後まで見る。dアニメストアはえらいなあ、おお振りはおもしろいなあと思いながら寝る。

 月曜祝日。痛い。この頃から耳の付け根がじくじくしたり、唇の近くに水疱のようなものができはじめる。痛い。口をゆすぐだに右側だけ強烈に痛い。痛いあまりに夕食をりんごで済ませたりとかする。痛いし眠れないし、おお振りのことを考えてやり過ごしていた。おお振りの原作は合宿で三橋と阿部が朝ごはんを作るあたりで止まっているので読まねばなーと思いつつ、とりあえずひぐちアサ先生にお布施&かねがね評判を聞いていたのでと思い『ヤサシイワタシ』をKindleで買って読む。痛いときに読むものじゃないのでは、と思う半面、これは5年前とかに読んでたら超トラウマになったやつや……わかる……でもなんだかんだで生き延びられるよ、と登場人物たちに対して思う。

 火曜。朝一で近所の外科・整形外科を受診する。問診票に顔がぴりぴりとか口内炎ぽいとか水疱とか書いたのに受付の人に「これは今回の頭うったのとは関係あるんすか?」と聞かれ「はあ……(えーわかんないから書いたんじゃんかよー)」と答えたところ先生にそこら辺伝わんなかったばかりか、「頭うったってそれ酔っぱらってたんか〜笑」みたいな対応をされプラチナむかつく。いちおうレントゲンを撮るが骨に異常なし。痛み止めを処方される。とりあえずお昼ごはんを食べてお薬を飲んで出社したら帯状疱疹でないの、と言われる。そういうのもあるのか……そのころもうすぐ見てわかるくらい水疱が水疱然としており、マスクをしたら液が付着するくらいだった。とりあえず内科の午前の部にすべりこみ、先生が「あーこれは三叉神経の帯状疱疹だね。皮膚科でしか診ることができないから、皮膚科に行きなさい。ここは受診しなかった扱いで良いよ」と神託をくれる。皮膚科。街の開業医といった趣の、待合室にマットが敷いてあっておもちゃや絵本が置いてあるタイプの皮膚科にたどり着く。天井の電灯にすずめ(のおもちゃ)がさかさまに何羽も立っていた。「あ〜〜これは痛いね」と先生にも看護師さんにも言われる。痛くなり始めてから5日目、ようやくちゃんと人間あつかいされて安心する。何が原因で痛いのかわからなくてはちゃめちゃに不安だったのじゃ……

 正しいお薬(やたら種類が多い)を飲んだり塗ったりしていたら水疱はかさぶたになり、はがれ、もうほとんどなんともないです。

 そもそも帯状疱疹とはなにかというと、まあ詳しくは詳しいところ(こことか→帯状疱疹 | 皮膚疾患情報 | マルホ株式会社 )を見てほしいのですが、むかし水疱瘡になったときのウィルスがずっと潜伏していて、抵抗力が弱ったりしたタイミングで暴れだすのだそうです。顔にしろどこに出るにしろ、左右どちらかの側にしか出ないのが特徴。その神経の†支配領域†だけがピンポイントで痛くなるのだそう。神経痛でめちゃ痛い。顔面の三叉神経痛は三大疼痛の一角とも言われるそうです。とにかくめちゃ痛いからなーーーー!!眠れないし!!!人生死ぬかと思ったランキングぶっちぎりの暫定1位な気がします(2位はレバ刺しにあたって六畳一間で悶ていたクリスマス)。

 あと外科に2回も行って空振ってお金が飛んでいったのがダメージ大きいです。

 

教訓

・人間は寝ている間に頭を打ったりはあまりしない

・医者に行ったら原因を推測して伝えるのではなくとりあえず状態をちゃんと漏らさず伝える

・あーはいはい、みたいな空気で医者が接してきてもがんばってくいさがる