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みなそこすなどけい2

水底砂時計ni

凪の時間

雨が、それはもうずどずど降っている。

梅雨に生まれたからか知らないけれど、どしゃぶりの雨は好きだ。

冬の雷とちがって、春から夏の雷鳴は、音の輪郭がぼやけている。

だから突然鳴ってもあまりびくっとはしない。

むしろ心地よい。

こういうときはそとの雨や雷、川の音こそが音で、自分の立てる音のほうがノイズのように感じる。

しばし自分という入れものから離れて、虚心でいられる。

大雨は、凪の時間なのだ。