凪の時間
雨が、それはもうずどずど降っている。
梅雨に生まれたからか知らないけれど、どしゃぶりの雨は好きだ。
冬の雷とちがって、春から夏の雷鳴は、音の輪郭がぼやけている。
だから突然鳴ってもあまりびくっとはしない。
むしろ心地よい。
こういうときはそとの雨や雷、川の音こそが音で、自分の立てる音のほうがノイズのように感じる。
しばし自分という入れものから離れて、虚心でいられる。
大雨は、凪の時間なのだ。
雨が、それはもうずどずど降っている。
梅雨に生まれたからか知らないけれど、どしゃぶりの雨は好きだ。
冬の雷とちがって、春から夏の雷鳴は、音の輪郭がぼやけている。
だから突然鳴ってもあまりびくっとはしない。
むしろ心地よい。
こういうときはそとの雨や雷、川の音こそが音で、自分の立てる音のほうがノイズのように感じる。
しばし自分という入れものから離れて、虚心でいられる。
大雨は、凪の時間なのだ。