みなそこすなどけい2

水底砂時計ni

2020-07-18から1日間の記事一覧

短歌を始めたころ(1)

「そっか、じゃあ今は君がシリウスを吹いているんだね」とK先輩は言った。 二〇〇四年の十二月、奈良は斑鳩でのことだった。寒々しい田んぼの間を並んで歩きながら、噂にだけ聞いていた同じ担当楽器のOGと、初めて会ってそんな話をした。シリウスというのはK…