みなそこすなどけい2

水底砂時計ni

スマイルチャージ! または、屈託なんて吹き飛ばせ!

 スマイルプリキュア!が終わりました。でも終わった気があまりせず、そこの角を曲がったらあの5人のだれかに普通に会えてしまうんではないかという気がします。それがスマイルの一番いいところでもあり、弱かったところでもあるのかなーと。


 最終盤のすこし前、最後の個別回はすごくよかったけど、その後はバッドエンド王国三幹部の扱いとか、ジョーカーの扱いとか、ピエーロなんだったんだよとか、要するにおのれ米村な感はぬぐえずというのが正直な感想です。あと最終回のポップおにいちゃんとか。そしてバッドエンドハッピーとの対決でキュアハッピーが言い放った「ネガティブな私どいて」は、福圓さんの熱演には気圧されたものの、ああでもどいてって言っちゃうんだっていうのがやっぱ残念でした。なんだろう、スマイルチャージと悲しみやネガティブとは完全に背反じゃないとおもうし、ノイズを許したスイートがはちゃめちゃな包容力だったのかもしれないけど、あの「どいて」と三幹部ハグやピエーロハグの絵がどうしても食い違っちゃうきがしてうーーん、という。

 ここからは好きだったとこ書くよ!最終回視聴後に選んだマイベスト5話は、
 15話「ドタバタ!みゆきの母の日大作戦!!」
 27話「夏のふしぎ!?おばあちゃんのたからもの」
 36話「熱血!?あかねの初恋人生!!」
 39話「どうなっちゃうの!?みゆきのはちゃめちゃシンデレラ!!」
 41話「私がマンガ家!?やよいがえがく将来の夢!!」です。

 15話はサニーの「……それ、返してんか?」が格好良かったし悩むみゆきと助言するほかの4人の姿が前向きで素敵でした。
 27話に関しては前にも感想を書いたのでそちらをご参照ください。一話だけ選べって言われたらやっぱり27話で、だってウルフルンが一番厚遇されてたというか、いちばん人格(狼格?)を尊重されてたのがよかったなあと思うわけです。
 36話はよく30分に詰め込んだなーという駆け抜けっぷりが素晴らしかった。等身大にきゃいきゃい言ってるのが一番映えてた回だなーと思います。熱血一直線ほろにが爽快青春回。
 39話はやよ蓑虫とかれいか王子とか、落下しながらのでかいハッピーシャワーとか、この上ない画面の楽しさと、ああこういうのがみゆきの考える「ハッピーエンド」なんだなあという説得力があったのがよかったです。
 41話。もう変身してそれなりの期間戦ってきているのに、やっぱりまだスーパーヒロインには届いてない、でもなりたい!っていうやよいの強いあこがれにグッときました。アカオーニさんの親切な立ちはだかり方もよかったし、電気を纏ったピースもかーっこよかった。
 あと42話のマーチ回43話のビューティ回もすごく印象的だった!
 42話は戦闘後弟妹たちが無事だとわかって「こわかったよぉー」って大泣きするなおと、彼女を抱きしめるみゆきがすごかった。変身ヒロインだって背伸びしてる、本当はむちゃくちゃ怖い、それでも守りたい。この「でもこわい!」というのをあんなに鮮やかに描けたのはスマイルならではかなーと思います。
 43話はジョーカーとの一騎打ちからの鏡パリーンがとにかく本当に格好良くて、でもれいかさんが選んだのは誰から見てもかっこいい道ではなくて回り道だというのが、わがままになれたのもそれはそれでれいかさんにとってはよかったのかなーって。これはちょっと蛇足なんですが、やよいとれいかは結構好対照なんじゃないかと思うんですよ、初期位置として人に見られていないところなら頑張れるやよい←→人に見られていないと頑張れないれいかだったりとか、終盤での漫画賞への応募←→留学拒否とか、理想の自分(ミラクルピース)と真実の自分(鏡)とか。

 欲を言えば魔女さんは警官さんともっと仲良ししててほしかったし、ウルフルンにはあかねの家でお好み焼き食べてほしかったし、アカオーニにはやよいちゃんの絵のモデルになってもらいたかった。

 あ、あとそれからカップリング的には最初はあかなお推しだったんだけど、やっぱりあの5人とキャンディはハイパー仲良し同士だなあそれだけでいいんじゃないかなーというところに落ち着きました。あの中の組み合わせだと結局はあかみゆが素敵だなって、百合的にというより友だちっていいなっていう意味で象徴的だったなーと思います。怠け玉のときとか、要所要所であかねがみゆきの元へ真っ先に駆けつけていたし。あれがすごく好きでして!

 とまあいろいろ思いつくままにごちゃごちゃ書いてきましたが、要するにとにもかくにもれいかさんが楽しそうならそれでなにより、それがハッピーなわけです。
 一年間楽しい時間をありがとうございました。